上司から仕事を頼まれたものの、「この期限ではどう考えても難しい」と感じることがあります。
この場合、「無理です」とだけ伝えるのではなく、現在の作業状況と必要な時間を伝えたうえで、現実的な期限を相談すると話しやすくなります。
そのまま使いやすい言い方は、次のようなものです。
「ご指定の期限ですと、現在の業務との兼ね合いで難しい見込みです。○日までに変更していただくことは可能でしょうか?」
「この期限での完了が難しそうなのですが、○日まででしたら対応できる見込みです。納期を相談させていただいてもよいでしょうか?」
「○日までに完成させるには、現在進めている○○との調整が必要になりそうです。期限について一度ご相談できますでしょうか?」
ポイントは、期限そのものを批判するのではなく、「その期限では難しい理由」と「現実的に対応できる期限」をセットで伝えることです。
無理な期限を相談するときに最初に伝えること
納期を相談するときは、次の順番で整理すると伝えやすくなります。
- 指定された期限では難しいこと
- なぜ難しいのか
- いつまでなら対応できそうか
- 必要なら、期限を延ばす以外の調整方法
すべてを長く説明する必要はありません。
まずは、
「その期限では難しい」→「○日なら対応できる」
という形で、相談したい内容を明確にします。
「現在の業務量を考えると、○日までの完了は難しい見込みです。○日まででしたら対応可能ですが、期限を変更していただくことはできますでしょうか?」
このように具体的な日付を示すと、単に「無理です」と伝えるよりも、上司が判断しやすくなります。
「無理です」とだけ言わず、理由を簡潔に伝える
期限の相談では、理由をまったく伝えないと、「なぜできないのか」と確認されることがあります。
一方で、細かな事情を長く説明しすぎる必要もありません。
たとえば、現在進めている仕事があるなら、その事実を簡潔に伝えます。
「現在○○の対応が残っているため、△日までの完成は難しい状況です。」
作業量が多い場合は、次のように言えます。
「今回の作業量を考えると、△日までに完成させるのは難しい見込みです。」
ポイントは、「こんな期限を設定するなんておかしい」という言い方ではなく、自分の現在の状況を説明することです。
現実的な期限をこちらから提案する
「間に合いません」と伝えるだけでなく、対応できそうな日を示せるなら、こちらから提案してみましょう。
「△日までの完了は難しいのですが、○日まででしたら対応できる見込みです。期限を○日に変更していただくことは可能でしょうか?」
また、まだ正確な日付を出せない場合は、見込みを確認してから相談する形でも構いません。
「作業量を確認したところ、当初の期限での完了は難しそうです。必要な時間を整理して、対応可能な日程をご相談してもよいでしょうか?」
自分で無理に確約できない場合は、根拠のない日付を提示しないことも大切です。
今の仕事との両立が難しいときの伝え方
新しい仕事の期限だけを見ると対応できそうでも、現在進めている仕事があるため難しいケースもあります。
その場合は、「仕事が多すぎる」とだけ言うのではなく、現在の仕事との兼ね合いを伝えます。
「現在○○を進めているため、△日までに□□まで完了させるのは難しい状況です。○○を終えてから□□に取りかかる場合、○日までいただけると対応しやすいのですが、いかがでしょうか?」
これなら、単に新しい仕事を断っているのではなく、複数の仕事をどのような順番で進めるかを相談していることが伝わります。
期限を延ばせない場合に優先順位を確認する
上司から「この期限は変えられない」と言われることもあります。
その場合、期限だけをめぐってやり取りを続けるのではなく、ほかの仕事との優先順位を確認する方法があります。
「期限を○日から変更できない場合、現在進めている○○と今回の△△では、どちらを優先すればよいでしょうか?」
また、現在の仕事を一時的に止める必要があるなら、次のように確認できます。
「△日までの対応を優先する場合、現在の○○はいったん止めて△△を進める認識でよいでしょうか?」
このように、期限を変えられないなら、何を優先するのかを確認することで、作業の順番を整理できます。
期限と作業内容のどちらを調整できるか相談する
期限を延ばせない場合でも、納品する内容や作業範囲を調整できるケースがあります。
ただし、何を削れるかを自分だけで判断せず、上司に確認しましょう。
「期限を○日から変更できない場合、まず○○までを対応し、△△は後日にする形は可能でしょうか?」
この聞き方なら、「期限を守れない」という話だけでなく、期限を守るために何を調整するかを相談できます。
作業範囲を変更できるかどうかは仕事によって異なるため、勝手に内容を減らすのではなく、必要な調整を確認することが大切です。
「急ぎだから」と言われたときの確認例
上司から「急ぎだから」「とにかく○日まで」と言われ、期限の変更が難しそうな場合もあります。
そのときは、できる・できないを感情的に言い合うのではなく、現在の仕事との優先順位を確認します。
「承知しました。○日までを優先する場合、現在の○○は後に回して、こちらを先に対応する形でよいでしょうか?」
また、期限内にどこまで完成させる必要があるのか分からない場合は、完成状態を確認します。
「○日までに必要なのは、まず○○までという認識でよいでしょうか?それとも△△まで含めて完成させる必要がありますか?」
期限だけでなく、何をもって完了とするのかを確認すると、必要な作業量を整理しやすくなります。
無理な期限を相談するときに避けたい言い方
納期について相談するときは、相手を責めるような表現を避けると話が進みやすくなります。
たとえば、次のような言い方です。
「そんな期限では無理です。」
これだけだと、具体的に何を相談したいのかが伝わりません。
また、
「この仕事量でその期限を設定するのはおかしいと思います。」
のように、期限を設定した相手への批判に聞こえる表現も避けたほうが無難です。
代わりに、
「現在の作業状況では○日までの完了が難しい見込みです。○日までに変更できるか、ご相談させていただけますか?」
のように、事実と相談内容を分けて伝えるとよいでしょう。
期限について相談した後は認識を確認する
納期について話し合った後は、決まった内容を短く確認しておくと、後から認識がずれにくくなります。
「承知しました。では、期限は○日で、現在の○○を終えてからこちらに取りかかります。」
期限を変更せず、ほかの仕事を後回しにすることになった場合も、決まった順番を復唱します。
「承知しました。○日までの△△を優先して、○○はその後に進めます。」
重要なのは、話し合った結果として「いつまでに、何をするのか」を自分の中だけでなく、相手との認識としてそろえることです。
無理な期限を提示されたときは「できない」だけで終わらせない
無理な期限を提示されたときは、反射的に「無理です」と断る必要も、黙って引き受ける必要もありません。
まず、現在の仕事や作業量を踏まえて、指定された期限では難しいことを簡潔に伝えます。
そのうえで、
- いつまでなら対応できるか
- 期限を変えられない場合、何を優先するか
- 必要なら、作業範囲などを調整できるか
を相談します。
たとえば、最初の一言としては、次の形で十分です。
「ご指定の期限では現在の業務との兼ね合いで難しい見込みです。○日まででしたら対応できそうですが、期限についてご相談できますでしょうか?」
期限を相談する目的は、相手の判断を否定することではありません。実際に対応できる条件を伝えて、仕事の進め方を一緒に確認することです。
すでに期限が決まっていて、その期限に間に合わないことが分かった場合は、別の伝え方が必要です。仕事が終わらないとき期限延長をお願いする言い方|上司・相手別の例文では、すでに設定された期限の延長を相談するときの伝え方を紹介しています。
なお、関連する記事のうち、未公開の記事は次のとおりです。
- 仕事の締め切りに間に合わないとき上司になんて言う?遅れそうなときの報告と例文(準備中)
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