上司が仕事の内容や自分の報告を勘違いしていると、「違います」と言いたくても言いにくいものです。強く訂正すると反発されそうですし、そのままにすると仕事の進め方や認識がずれてしまうことがあります。
上司の勘違いを訂正するときは、相手の間違いを指摘するよりも、「事実を確認する」「自分の認識を伝える」という形にすると角が立ちにくくなります。
まずは、そのまま使いやすい短い言い方を紹介します。
「すみません、そこだけ私の認識と少し違っているので、事実を確認させてください。」
「念のため確認なのですが、○○ではなく△△という状況です。」
「私の説明が分かりにくかったかもしれません。正しくは○○という内容です。」
上司の勘違いを訂正するときは「間違い」ではなく「事実」を伝える
上司の発言が事実と違っていると感じても、「それは間違っています」と直接伝えると、相手を否定する形になりやすくなります。
そこで、まず確認できる事実を伝え、そのうえで「こちらの認識です」と整理すると、訂正の意図が伝わりやすくなります。
事実を先に伝える
上司の勘違いを訂正する場合は、評価や感情を入れず、何が実際に起きているのかを伝えます。
「確認したところ、○○はまだ完了しておらず、現在は△△の段階です。」
「資料を確認すると、対象になっているのはAではなくBの案件でした。」
自分の認識として伝える
相手の発言を否定するのではなく、「私の認識では」と自分側の情報として伝える方法も使いやすい表現です。
「私の認識では、○○という内容で進めていました。」
「私が確認している範囲では、△△という状況になっています。」
「違います」と言いにくいときの訂正方法
上司に「違います」と直接言うのが難しい場合は、いったん「確認させてください」と切り出します。
相手の発言を否定することから始めず、自分が持っている情報を提示すると、自然に認識の違いを伝えられます。
「念のため確認」で切り出す
相手の認識と自分が把握している内容に違いがあるときは、「念のため確認なのですが」と前置きすると柔らかくなります。
「念のため確認なのですが、○○についてはまだ提出前という認識です。」
「念のため確認させてください。今回の件は、○○ではなく△△が対象だったと思うのですが、合っていますでしょうか?」
認識の違いをそのまま伝える
相手が勘違いしていると断定せず、「認識が違っているようです」と伝える方法もあります。
「私の把握している内容と少し認識が違っているようなので、確認させてください。」
「こちらで確認した内容とは少し違っているため、正しい状況を共有します。」
上司が仕事の進捗を勘違いしているときの伝え方
仕事の進捗について勘違いされている場合は、現在どこまで進んでいるのかを具体的に伝えます。
「まだ終わっていない」とだけ訂正するより、「どこまで完了していて、何が残っているのか」を示すと、状況を共有しやすくなります。
完了している範囲を伝える
上司が「すでに全部終わっている」と認識している場合は、完了した部分と残っている部分を分けて伝えます。
「○○の作業までは完了していますが、△△についてはまだ対応中です。」
「前半の作業は終わっています。ただ、最終確認が残っているため、現時点では完了とはなっていません。」
現在の進捗を数字や段階で伝える
進み具合を具体的に示せる場合は、作業の段階や件数など、確認しやすい情報を使います。
「全5件のうち3件まで確認が終わっていて、残り2件を対応しています。」
「現在は確認作業まで進んでおり、提出前の段階です。」
上司が自分の担当範囲を勘違いしているときの訂正
自分が担当していない仕事について、「あなたが対応した」と思われているケースもあります。
この場合は、誰が悪いという話にせず、自分の担当範囲と実際に対応した内容を分けて伝えることが大切です。
自分が担当した範囲を伝える
自分が対応した部分を明確にすることで、担当範囲の認識をそろえられます。
「私が担当したのは○○の部分で、△△については対応していません。」
「こちらは私の担当ではなく、私は○○までを対応しています。」
誰が担当しているかを確認する
担当者が別にいる場合は、その情報も伝えると、次に誰へ確認すればよいのか分かりやすくなります。
「△△については私ではなく○○さんが担当しています。」
「私が把握している限り、△△は○○さんの担当になっています。念のため担当を確認していただけますでしょうか?」
上司が依頼内容を勘違いしているときの訂正
上司が「この仕事を頼んだ」と思っているものと、自分が受け取った依頼内容が違う場合は、当時の依頼内容を確認しながら伝えると話が整理しやすくなります。
特に口頭で依頼された仕事は認識がずれることもあるため、責任の押し付け合いにならないよう、「確認したい」という形で話すのが無難です。
自分が受け取った内容を伝える
まず、自分がどのように依頼を理解していたのかを説明します。
「私としては、○○まで対応するという依頼だと認識していました。」
「先ほどのお話は、△△ではなく○○を対応するという意味で受け取っていました。」
改めて依頼内容を確認する
認識の違いが分かったら、今後どのように対応するのかを確認します。
「改めて確認ですが、今回は△△まで対応するということでよろしいでしょうか?」
「認識を合わせておきたいのですが、今回はこちらで○○まで対応すればよいでしょうか?」
上司が自分の発言や報告を勘違いしているとき
自分が以前伝えた内容を、上司が別の意味で受け取っていることもあります。
この場合は、「そんなことは言っていません」と否定するより、自分が伝えたかった内容を改めて説明すると、話を戻しやすくなります。
自分が伝えたかった内容を説明する
以前の発言を訂正するときは、何を意図していたのかを具体的に伝えます。
「先ほどの話は、○○という意味ではなく、△△という意味でお伝えしていました。」
「私の説明が足りなかったかもしれません。私がお伝えしたかったのは○○の部分です。」
今後の認識をそろえる
過去の発言だけを訂正して終わらせず、今後どうするのかまで確認しておくと、同じ行き違いを防ぎやすくなります。
「今後は○○という前提で進めるという認識で合っていますでしょうか?」
「今回の件については、△△という認識で統一して進めてよろしいでしょうか?」
上司の勘違いを訂正するときに証拠を示したい場合
メールや資料、チャットなど、確認できる記録がある場合は、それを根拠として示す方法があります。
ただし、「証拠があります」と強く出ると、相手を追及しているように受け取られることがあります。記録を見ながら事実を確認する形にすると、落ち着いて話しやすくなります。
メールや資料を見ながら確認する
記録がある場合は、該当箇所を示して確認します。
「先ほどの件ですが、こちらのメールでは○○という内容になっています。こちらを基準に確認してもよろしいでしょうか?」
「以前共有した資料では△△となっていますので、念のためこちらの内容を確認いただけますでしょうか?」
記録を根拠にして判断を確認する
記録を見せる目的は、相手の間違いを指摘することではなく、今後の進め方をそろえることです。
「記録上は○○となっていますが、現在は△△に変更になっているということでしょうか?」
「こちらの内容と現在のお話が違っているため、どちらを基準に進めるか確認させてください。」
上司が勘違いしたまま仕事を進めそうなとき
認識の違いが仕事の結果に影響しそうな場合は、遠慮してそのままにするより、早めに確認しておくほうが話を整理しやすくなります。
ただし、強い口調で止めるのではなく、「このまま進めてよいか確認したい」という形にすると伝えやすくなります。
進める前に確認したいと伝える
重要な作業を始める前なら、現在の認識を確認してから着手したいと伝えます。
「作業を進める前に一点だけ確認させてください。○○という認識で進めてよろしいでしょうか?」
「このまま進めると△△になるため、念のため現在の認識を確認してから対応したいです。」
認識をそろえてから対応する
相手の判断を確認したうえで仕事を進める場合は、最後に内容を復唱しておくと分かりやすくなります。
「では、今回は○○ではなく△△として対応するということで進めます。」
「確認ありがとうございます。それでは、○○をこちらで対応し、△△については○○さんに確認する形で進めます。」
上司の勘違いを訂正するときに避けたい言い方
訂正すること自体は必要でも、「それは違います」「勘違いしていますよ」とだけ伝えると、相手を否定する印象になりやすくなります。
また、「前にも言いましたよね」「資料に書いてありますよね」のように、相手の確認不足を責めるような言い方も避けたほうが無難です。
大切なのは、誰が間違えたかを決めることではなく、現在の事実と今後の進め方をそろえることです。「念のため確認ですが」「私の認識では」といった言葉から始めると、訂正の場面でも会話を進めやすくなります。
上司の勘違いを訂正したあとは認識を復唱する
訂正した内容について上司と認識がそろったら、最後に短く復唱しておくと、その後の行き違いを防ぎやすくなります。
「では、○○という認識で進めます」と自分から確認するだけでも、何を基準に仕事を進めるのかが明確になります。
もし内容が複数ある場合は、一度にすべて確認するのではなく、重要な点から順番に確認しましょう。
上司の勘違いを訂正するときは「事実+自分の認識+確認」で伝える
上司の勘違いを訂正したいときは、いきなり「間違っています」と指摘するより、確認できる事実を伝え、自分が把握している内容を説明する方法が使いやすいです。
「念のため確認なのですが」「私の認識では」と切り出し、何が正しいのかを具体的に伝えましょう。
最後に「この認識で合っていますでしょうか?」と確認すれば、相手を責めずに認識をそろえやすくなります。訂正の目的を「相手の間違いを指摘すること」ではなく「仕事の認識を合わせること」と考えると、言葉も選びやすくなります。
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