もう我慢の限界！でも感情的になる前に
「ギャハハハ！」
「キャハハハ！」
今日も響く大きな笑い声に、集中力がプツンと切れる瞬間…。
もう限界だと感じていませんか？
Teams会議で相手の声が聞こえない、資料作成に集中できない、電話対応中に笑い声が入り込む…。
そんな状況が続くと「もういい加減にして！」と言いたくなる気持ち、よくわかります。
でも、感情的に伝えてしまうと人間関係にヒビが入ってしまうかも。
そんな時こそ、段階的なアプローチで確実に改善していきましょう。
今回は、角を立てずに職場の音環境を改善する5つの手順をご紹介します。
一歩ずつ進めていけば、きっと働きやすい環境を取り戻せますよ。
手順1）可視化（記録テンプレ＆騒音源マップ）
まずは感情ではなく「事実」で状況を把握しましょう。
これが全ての出発点になります。
記録テンプレートで客観的データを収集
以下のような記録を1～2週間つけてみてください：
基本記録項目：
- 日時（○月○日 ○時○分～○分）
- 発生場所（会議室A、フリーデスク、給湯室付近など）
- 音の種類（大きな笑い声、甲高い笑い声など）
- 業務への影響（Teams会議中断、集中力途切れ、電話対応困難など）
- 継続時間（5分、15分など）
記録例：
4/15(月) 10:15-10:30 会議室B横
→ 甲高い笑い声15分継続
→ Teams面談で相手の声聞き取れず、2回聞き返し
騒音源マップの作成
オフィスの簡単な見取り図に、音が発生しやすい場所をマークしてみましょう。
意外なパターンが見えてくるかもしれません。
- 会議室のドアが開いている時間帯
- 特定の席の組み合わせ
- 休憩時間と重なるエリア
この可視化によって「いつも○時頃」「あの席の組み合わせの時」など、規則性が見えてきます。
手順2）自助策（耳栓・ノイズマスク・席替え候補）
相手に伝える前に、まず自分でできる対策を試してみましょう。
これは決して「我慢しろ」という意味ではなく、解決策の選択肢を増やすためです。
即効性のある防音グッズ
耳栓の選び方：
- シリコン製：長時間でも疲れにくい
- ウレタン製：遮音性が高い
- イヤープラグ型：目立ちにくい
ノイズキャンセリングイヤホン：
- 中〜高音域（笑い声）に効果的
- 音楽なしでもノイズカット可能
- 「集中中」のサインにもなる
席替え候補の事前調査
もし席の移動が可能なら、以下をチェック：
- 会議室から遠い席
- パーティションで仕切られた席
- 壁際で音の反響が少ない席
- 通路から離れた静かな席
「今すぐ席を変えて」ではなく、「候補があるか」を調べておくことで、後の相談もスムーズになります。
手順3）一次コミュニケーション（短文でのお願い）
自助策でカバーしきれない場合は、まず軽い「お願い」から始めましょう。
その場での短文お願い
例文（短文お願い）
「今こちらも打合せ中で、笑い声が少し届いています。ドア閉め or 声量だけご配慮いただけますか。いつもすみません！」
Slackでの簡潔メッセージ
「お疲れさまです！隣でお客様と通話中でした。少し声が響いていたので、次からドア閉めお願いできますか🙏」
ポイントは「今回だけのお願い」感
最初は「習慣を変えて」ではなく「今この瞬間だけ」のお願いにとどめることが重要です。
相手にとってハードルが低く、「そんなつもりじゃなかった」と素直に応じてもらいやすくなります。
手順4）仕組み化（チーム合意：会議中はドア閉め等）
個人対個人のお願いで改善が見られない場合は、チーム全体のルールとして提案しましょう。
チーム合意の提案方法
例文（チーム合意の提案）
「会議中は”ドア閉め・通話はハドルスペース”をチームルールにしませんか？今日のやりづらさを減らせそうです。」
具体的なルール案：
- 会議室利用時は必ずドア閉鎖
- 2人以上での会話は指定エリアで
- 電話・オンライン会議はハドルスペース優先
- 「集中タイム」（10-12時、14-16時など）の設定
全員のメリットを強調
「笑い声がうるさいから」ではなく「みんなが集中しやすく、会議もスムーズに進むように」という全体最適の観点で提案することがポイントです。
手順5）上申・配置調整（記録を添えて相談）
ここまでの段階で改善が見られない場合は、上長や人事に相談する段階です。
上申時の記録活用
手順1で作成した記録が威力を発揮します。
例文（上申時）
「業務影響：会議の聞き取り困難（3回/週）、議事録の抜け（2件）。改善案：ハドル席の常設、通話時のドア閉鎖掲示。」
相談時のポイント
感情ではなく事実ベース
「イライラします」ではなく「業務に支障が出ています」
解決案も一緒に提示
問題提起だけでなく「こうすれば改善できそうです」まで
記録添付で説得力アップ
「○月○日から記録を取っていまして…」と客観的データを根拠に
配置調整の相談例
「特定の音に集中力が途切れやすい体質のため、席配置の調整や短時間の移動席確保について相談させてください。業務効率改善のためです。」
5手順を踏むことで得られる3つのメリット
1. 段階的だから角が立ちにくい
いきなり「うるさいから静かにして」と言うのではなく、まず自分でできることを試し、軽いお願いから始めることで、相手も受け入れやすくなります。
2. 記録があるから説得力がある
「なんとなくうるさい」ではなく「○日○時に○分間、会議に支障が出た」という具体的事実があることで、建設的な話し合いができます。
3. チーム全体の環境改善につながる
個人の問題として片付けるのではなく、最終的にはチーム全体の働きやすさ向上につながるアプローチです。
まとめ：感情的にならず、段階的に確実に
職場の笑い声問題は、決してあなた一人だけの悩みではありません。
多くの人が同様のストレスを感じています。
大切なのは感情的にならず、段階的にアプローチすること。
そして「笑うな」ではなく「みんなが働きやすい環境を作ろう」という前向きな解決策を提示することです。
5つの手順を一つずつ進めていけば、きっと改善の兆しが見えてきます。
諦めずに、でも焦らずに取り組んでいきましょう。
関連記事
- 職場の大声で笑う人の心理と角を立てない注意の仕方【例文付き】
- 会社の笑い声がストレス！席替え以外の実効策7選
- 音ストレス完全攻略ガイド：職場の騒音対策まとめ