職場でふいに飛んでくる、あの言葉。
「それズラ?」「薄くなってきたね」
笑いながら言われても、笑えない。
冗談のフリをしているけれど、胸に刺さるのは本気で傷つく言葉。
周りがクスクスと笑う。
でもあなたは笑えない。
仕事の集中が切れるどころか、「また言われるかもしれない」という不安がずっと残る。
——外見へのいじりは、軽い雑談なんかじゃない。
心と尊厳を削る “ハラスメント” そのものです。
でも強く言い返せば角が立つ。
黙っていれば「OKなんだ」と受け取られる。
だからこそ、確実に、自分を守れる3つの対処法 を知ることが重要です。
なぜ「外見いじり」はこんなに傷つくのか?
「冗談だから」と言われても、心は守れない
外見のことは、その人のコンプレックスに直結しやすいもの。
髪のこと、体型のこと、老けた・若いなどの話題は、たとえ軽いトーンでも刺さる人には深く刺さります。
そして多くの場合、加害側はこう思っています。
- 「受け流してくれるだろう」
- 「仲がいい証拠」
- 「場が和むと思った」
でも言われる側は、
- 返す言葉がない
- 苦笑いでしかやり過ごせない
- 毎日そのネタを待ち構えてしまう
こうした状態が続くと、徐々に心がすり減っていきます。
「逃げ場のない場所」で起こること
職場のやっかいなところは、“毎日同じ人と顔を合わせる”こと。
- その場を離れづらい
- 「キャラ扱い」されると固定化される
- 周りも麻痺して止めなくなる
いじりが日常化すると、本人は「気にしてる自分が悪いのか」と自己否定に傾きやすくなります。
外見いじりはどこからハラスメントになるのか?
基本は「本人が嫌がっているかどうか」
一般的に、以下に当てはまるとハラスメントに近づきます。
- 外見の欠点を繰り返しネタにする
- 本人が苦笑いでごまかしている
- 他の社員の前で毎回いじる
- 仕事と関係のない外見を話題にする
ポイントは、
“あなたが嫌だと思った時点で、それは問題のある行為” だということ。
会社にも対応義務がある
外見いじりは軽視されがちですが、「職場環境を害する行為」として扱われます。
- 上下関係を利用したいじり
- 複数人の前でのからかい
- 仕事に支障が出ている状態
これらは企業にも改善義務があり、相談すれば対応してもらえるケースが多いです。
今すぐできる、外見ハラスメントの対処法3つ
角を立てずにストップを伝える
直接言い返すのが難しい場合は、「やんわり+境界線」が効果的。
例:
- 「外見のこと、ちょっと気にしているので触れないでいただけると助かります」
- 「冗談でも気になってしまうので、違う話題にしてもらえませんか?」
一度でも伝えておくと、相手が「あ、そうなんだ」と気づいてくれることが多いです。
記録をつけておく(メモでOK)
「いつ・誰に・どんなことを言われたか」
これだけで十分です。
あとで相談するときに、「繰り返されていること」が伝わりやすくなります。
記録例
- 4/3 9:10 ○○さんに「今日もズラずれてるぞ」と言われた
- 他3名が近くにいた
- 一日中ずっと気になって仕事に集中できなかった
※チャットのスクショも有効。
信頼できる上司か人事に相談する
感情ではなく、「困っている事実」だけ淡々と伝えればOK。
言い方の例
「外見に関する発言が続いていて、仕事に集中しにくい日があります。改善できる方法があれば相談したいです。」
相談=告げ口ではありません。
“安全に働くための手続き”です。
実際のケース:うまくいった例・つらかった例
成功した例
ある製造業の社員は、2か月分の記録をまとめて人事に相談。
会社がハラスメント研修を実施し、外見いじりが激減しました。
本人はこう話していました。
「相談したら空気がガラッと変わって驚きました。
もっと早く言えばよかったです。」
我慢し続けて悪化した例
笑って受け流していた人が、ある日突然出社できなくなったケースもあります。
- 「愛されキャラ」扱い
- 断れない
- 気づけば自尊心が低下
外見いじりは“蓄積型”なので、放置は危険です。
職場ができること・同僚ができること
管理職・人事がやるべきこと
- 外見いじりを許さない方針を明確化
- 相談窓口の周知
- 再発防止の研修
周囲の同僚ができること
- 「それ言わないほうがいいですよ」のひと言
- 被害者に「大丈夫?」と声をかける
- 必要なら人事に情報提供
まとめ:外見もあなたの大事な一部。守っていい
- 冗談でも繰り返されればハラスメント
- 嫌だと思った時点で“正当な理由がある”
- 境界線を伝える・記録する・相談する
- あなたが感じた不快感はまちがっていない
外見はその人の尊厳の一部です。
笑われていいはずがありません。
少しずつでいいので、あなたのペースで、自分を守る行動をとっていきましょう。
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